FLSTF純正サドルバッグ - その四 -

かくして、届けられて三日間放置してあったものを、ようやく取り付けるときが来た。
とはいえ、休みの日なのでそんなに早起きをするわけでもなく、起きてもテレビを視たりなんだとダラダラ過ごしてしまいがちで、ようやく取りかかったのが15:00ごろ。
アタマの中では、あすことあすこのボルトを外して突っ込んで締めれば完了...くらいに、すでにシミュレーションができているつもりだったので、かかる作業時間はせいぜい一時間程度とタカをくくっていたが、これが大きな見込み誤り。


作業を始めてから気が付いたのだが、後部フェンダ右側にはETCユニットが鎮座。
このままではサドルバッグの取付位置に干渉してしまうため、まずはコイツをはずさなければ...とバッテリへのアクセスのためにシートを外すと、結線がとんでもないところを通っている。
こんな狭い隙間にあの箱をどうやって通してあるんだ?と一瞬悩む。

結局のところ、結線にはそれぞれコネクタがついており、こいつらをいったん全部外せば、線のほうから隙間を通すことができるという、しごく当たり前のコトに合点がいくまでにちょっと時間を要してしまい、見込んでいた一時間なんぞはあっという間に過ぎてゆく。


それでは、と剥き出しになった後部フェンダのボルトを二カ所外してサドルバッグを当ててみると、そこはさすがに純正品、フェンダ側とバッグ側のボルトの穴はぴったり合う。
ところがココでまた、四種類もあるボルトのどれを使うのか?というちょっとした壁にブチ当たる。



インストラクションには、各所に用いるボルトのサイズがインチ表示で謳ってあるが、そんな数字だけ見せられて特定できるほど、私はこういったコトに精通してるわけではない。
しばらくにらめっこしているうちに、表中の()内の数字が、このセットに同梱されているボルトの本数を示していることにようやく気づく(よく見ると表題のところにそう書いてあるのだが...)。
(4)とあるものは四本あるものを使えばヨイのだから、後部フェンダの後ろの穴に通すことがすぐにわかったが、(2)となっているものは、その他の三種のボルトがすべて二本ずつあるため、またまた悩むことに。
結局どれもがそれなりに長さがあって、もう一カ所の穴に該当すると思えてくるため、全部で試してみるハメになった。


ところがこれまた、ボルトを通して締めようとしても、フェンダ内側の受けにボルトがなかなか入っていかず、いくら回しても空回りするばかり。
こんなコトをやっているうちに、秋の陽はつるべ落としという格言どおり、あたりは暗くなり始め、作業の手元が暗くなってきて焦ってくる。


こうして書いていると、今回の記事の画像が全体的にどうにも状況説明として乏しい感じがするのは、そんな状況で画像を撮影する余裕がなくなってきたことによるものだろう。
このままもし、自力で取り付けられなかったら、ディーラに泣きつくしかないのか!?いや、それだけはなんとしても避けたい...!などと自分の中の二者が格闘する私に、様子を見に出てきた妻が「もう、そんなんディーラに持っていって付けてもらえば?」などとしゃあしゃとのたまい、心理的に絶体絶命の私を追いつめやがる。


(つづく)