教習所へふたたび

というと、私が事故や違反を起こしたことでふたたび連れ戻されたという見かたもなくはないが、そうではない。
私が昨年、二輪に乗りたいと云い出した当時、どちらかというと渋々だったウチのが、どういう風の吹き回しか、このたび自分でも免許取得する気になったということで、およそ八ヶ月ぶりに私の通っていた教習所へ手続きに行ってきた。

最初に「なんの免許取得をご希望ですか?」と訊かれたので「大型二輪」と云うと、担当のおっさんは目を丸くして一瞬固まっていた。
私が通っていたときもそういった光景を何度か目にしたが、女性の場合は正式な入所手続きをする前に、車体を撮り回せるかどうかを見るようである。
実際、二輪なんてものは運転するだけならだれでもできるわけで、止まった状態から移動させたり、倒してしまったりしたときに独りで対処できなければならないのだから、それも当然のことだろう。


受け付けたおっさんに連れられて、二輪のドックへ。
まずは懐かしのHonda CB750を自力で支えられるかの実査の様子だが、やはり230kgの車体は荷が重すぎたようで、このあと、倒した状態からの引き起こしもやらされたが、まったくビクとも動かないというありさま。


それではやはり、順当に普通二輪からにしましょうということで、今度はCB400で試してみる。
まあそもそも、一度も二輪に乗ったことがないのに、いきなり大型二輪という考えが無謀と云えば無謀かもしれない。
こちらはへっぴり腰ながらも、なんとか引き回しはできていた。


さてさて、いよいよ難関の引き起こしにかかる。
普通二輪といっても、コイツだって200kgからの車重であり、腕力だけで起きあがってくれるものではない。


この様子を見ていると、こっちにも力が入ってしまう。
どうしても腕の力だけで起こそうとしてしまうので、こちらも最初はピクリとも動かず、この日は結局断念して退散ということになってしまった。

だいたいにしてこの日は、あらかじめ前の週に用意しておいたバイクシューズも履かず、あまつさえグローブも忘れて行ったので素手でやるハメになったのも災いし、いまひとつ思い切りできなかったようである。
これに懲りず、この翌日再チャレンジして、CB400のほうはどうやら引き起こしに成功。
こうしてからくも普通二輪教習にて手続きを済ませ、これから12時間の技能教習を受ける運びとなった次第。
いかに教習所とはいえ、転んだりすれば痛い目に遭うし、ケガの可能性もあるわけだから、くれぐれも気をつけることを祈るばかりである。

ちなみに、ついでに私もCB400の引き起こしをやってみた。
なんせ教習以来、一度もやっていないのでちょっと自信がなかったが、わりかしすんなりできてちょっと安心。