ひさびさのライヴは、なかなかよかった

席は二階でありながら、ステージを俯瞰できるポジションだったので、とても観やすい場所だった。
会場がライヴハウスということで、空気が悪くてせせこましい場所をイメージしていたのだが、空調はきちんと効いているし、客席もそれなりにゆったりとスペースが確保してあり、硬い椅子で尻が痛くなること以外は、快適な二時間だった。

第一曲目からYMOのナンバーで始まり、いきなり鳥肌が立つ。
そして私はというと、なぜそうする必要があるのかどうかわからないが、平静を装いながら聴いていた。
さらにこのあとも新旧取り混ぜた代表的なナンバーの演目が続き、往年のファンのツボに入る。

しかし長くやっているミュージシャンの公演では往々にして云えることではあるが、最近発表されたものより、かつての曲目のほうが盛り上がる。
こういう現象は、ともすれば懐古的で、どちらかというと後ろ向きな感じも否めないが、実際に発する側からするとどう感じるのであろうか。

唯一残念だったのが、アンコールのとき。
今回のでは二回に分かれており、一回目が終わった時点で客電が上がったので、さあさあ人混みに巻き込まれぬウチにとっとと退散、とばかりに外に出たところ、しばらくするとまた歓声が上がり、なんと一番聴きたい曲が始まっているではないか...!
紛らわしいことするんじゃねぇ!と怒りながら、またまた中に戻る。
そして二回目のアンコールが終わったところで「本日のライヴはすべて終了しました」とのアナウンスが会場に流れる。

そんなコトするなら「まだ終わってませんので帰らないでください」のアナウンスも欲しいところである。
興ざめすることはなはだしいだろうが。