天動説と地動説のハナシがいまだにアタマから離れない。
なんというのか、本当はどっちでもイイんじゃないかとも思っている。
そもそもわれわれの知識は伝聞によるものでしかないわけで、実際に地球外に出て地球が丸くて青いというのを肉眼で確認したヒトなんて、まだ世界にひと握りしかいない。
だからホントは、なんらかの情報操作がされ、ウソの情報を信じ込まされているということも、まったくないとは云えないのではないか。


もちろん私だって、地球が平らだなんて思っていない。
しかし云いたいのはそのことではなく、なにごともその本質を見て、自分の中に取り込むべきということである。


実は明日、会社のヒトの結婚式に出る。
こういう冠婚葬祭というのは、いろいろと細かいコトに気を使う。
服装はどんなのがよいのか、祝儀はいくら包めばよいのか...などなど。
今回の当事者はいつも隣に座っているので、先日「服装はやはり礼服がイイの?」と訊いてみた。


ところが「礼服なんか着てくるの、きっと親族だけだよ」という返答。
「ふーん...そういうもんかねぇ」と若干腑に落ちないながらも、まあ式の当事者がそう云うのだし、ひとりだけやたらあらたまって浮いてしまうのも潔しとしないので、礼服は出さずに普通の黒いスーツをすぐに着れるように出しておいた。
とりあえず明日はそれを着ていこうと思っているが、結婚式の本質とは、そもそも何なのだろうか、という妙な疑問をいまだに抱いている。


さらにこのヒトはどうも、勤務先の事情かなにかで、配偶者とはしばらく別居するらしい。
近くに座っているオーストラリア人がそれを聞いて「いっしょに住まないのに、なぜ結婚するの?」と素朴ながらも鋭い質問をしていた。
これに対し本人は、「うーん...なんでだろうね」と半分照れ隠しもあっただろうが、言葉を濁す返答をしていた。
すなわちこの質問というのは、この「婚姻」の本質をズバリ問うものであったのではなかろうか。


さてさて、地球の問題と結婚という、あまりにも規模の違うものを引き合いに出してしまい、文章の締め括りに苦慮しはじめてきてしまった。
いずれにしても、ここしばらくはこの天動説と地動説というところから、ものごとの本質というものを考える期間が続くことだろう。
とりあえず、明日の結婚式は10:30開宴といやに早いので、そろそろ寝ることとする。