アドベンチャープレイヤー

ひさびさにPSPのソフトを購入。
アプリケーションをダウンロードして入れ替えることで、いろんな遊び方ができるというものである。
アドベンチャーゲームというと、最近の若年層にはあまりイメージが沸かないものかもしれない。
詳細な説明はこちらに譲るとして、私の世代がローティーンを過ごした1980年代前半には、さまざまなゲームが開発されて世間を騒がせていた...と云いたいところだが、当時はいまのようにネコも杓子もパソコンを操作する時代ではなく、ひと握りの恵まれた家庭環境にあった連中が、親に散財させて買ったパソコンで部屋に閉じこもってひたすら謎解きをする、という趣の強いもので、お世辞にも「健全な」とか「明るい」という形容詞とは縁遠い娯楽だった。
かくいう私も、屋外でスポーツに勤しむよりも、どちらかというと快適な室内でこのテの娯楽に興じるか、もしくは500円玉を握りしめてゲームセンタへ行くような毎日だったから、その世界の情報にはわりと精通していた。
ただ、パソコンは主にWindowsが標準で、パソコンさえ持っていれば、程度の差こそあれ基本的にはだれもが同じことができる昨今と違い、当時は機種によってできることにかなりの差があり、高度なゲームで遊ぶには、それなりのスペックを持った環境が必要だった。
私に関しても、さして裕福な家庭ではなかっため、そんな環境が手元にあるわけもなく、保有している友人宅へ行って「おおーすげぇ!」とか云いながら、指をくわえて見ているという図式がほとんど。
それにしても思い出してみると、いかに「それなりのスペックの環境」と云っても、当時といまとの格差は歴然としており、そもそも比較すること自体がナンセンスなほどの発展ぶり。
ただ、いまのパソコンを毎日こうして使っている一方で、多感な時期の少年に受けたショックは根深いらしく、「すごい」と思う基準が低いまま現在に至っているような気がする。
グラフィックやサウンドが優れたゲームソフトが星の数ほど出回るこの時代に、いまだに静止画の画面にコマンドを入れて謎解きをしていくというスタイルになびくということが、あれから20年以上経ったいまでも当時のトラウマが抜けきっていない証拠なのだろう。